ぷらっとこだまエコノミープランで東京まで行って来ました。
ぷらっとこだま利用時の考え方の参考になれば幸いです。

☆予定を立てましょう
まず、予定を立てます。満席だった時のために第3希望くらいまで確認しておくとやっぱり安心です。朝一のこだま、とか最終のこだま、とか便指定の旅程の時は、出来るだけ早くクーポンを購入するようにしましょう。この辺りは普通のチケットの取り方と一緒です。しつこいくらいに書きますが、ぷらっとこだまエコノミープランはJR東海ツアーズ主催のツアーです。

今回、夕方17時までに立川に着けばいいので、列車の選択としては16時頃までに東京に着いていればいいはずです。
新大阪発東京行のこだま号はおおよそ1時間に1本です。12時頃のこだまでも十分間に合うはずですけど、ちょっと余裕を見て、新大阪発1023のこだま534号にしました。昼ごはんを途中の駅で調達しようというこだま号ならではのプランです。

新大阪駅のJR東海ツアーズ今回駅長は新大阪駅のJR東海ツアーズにてクーポンを調達しました。
今回はグリーン車プランにしてみました。詳しくは料金表をみていただくとして新大阪・東京間ならグリーン車プランは普通車のプランにプラス1500円でOKです。それだったらたまのこと、贅沢しちゃいましょう。

カウンターでこだま534号をオーダーしたら残席1と言われてしまいドキドキでした。まあ、帰省ラッシュのど真ん中、12月30日が出発日なので混雑しているのは当然ですね。

なお、JR東海ツアーズ以外には、沿線のJTB各支店でもぷらっとこだまエコノミープランを扱っています。そちらが近いのであればその方が便利でしょう。
ただ、未確認情報ではありますが、JTB支店で扱える席数とJR東海ツアーズで扱える席数には差があるようです。

☆出発です
2006年12月30日。
梅田へ出ました。新幹線に乗るには新大阪まで行かないといけません。チャージ残高の残っているPiTaPaを使ってJRで行くことにします。ぷらっとこだまエコノミープランは飽くまでも新大阪から東京までのツアーです。新大阪までは自前で出なきゃいけません。

新大阪には全部電車が停まります。大阪駅のホームに上がると207系普通がいました。新大阪までは1駅、5分ほどです。

新大阪でいったん改札を出ました。手持ちのSuicaにチャージしておきます。JR東日本でICOCAは使えますけど、Suica区間でグリーン車に乗車する予定があるならSuicaを持っていた方が便利です。完全に互換性がない以上は使い分けが必要ですね。

新幹線専用口から入場します。何度も書いているように、ぷらっとこだまはあくまでもツアーという扱いですから入出場できる改札口はあらかじめ指定されています。これは推測ですが、在来線との乗り換え改札は使えないと思います。ただし、ぷらっとこだまエコノミープランと言う商品が一般的になっているのは確かなのでもしかすると融通を利かせてくれる事なんかがあるかもしれません。でも飽くまでも例外です。クーポンに表示された改札口しか使えないと思っていた方がいいでしょう。当然のことですが在来線との乗り換えなどには余裕をもっておいた方がいいと思います。

25番線にはちょうどこだま534号が入線してきたところでした。車両は300系。グリーン車は16両編成中3両です。クーポンには9号車の印字があるので早速乗り込みます。

  
シートに荷物を置いてから、ホームでペットボトルのお茶を調達します。ぷらっとこだまエコノミープランのドリンククーポンを使いました。あとから冷静に考えると150円のお茶より300円のコーヒーで使った方がお得だったりします。間違っちゃいました。まあ、お茶の方がこの旅の後々まで残るものではあります。
車内に戻ると隣のシートに既に着席者がいました。駅長はD席ですけどA、B、C席を購入した3人の家族連れのようです。他にも駅長たちの周りに乗客が固まっています。多分グリーン車の客は全員ぷらっとこだまのツアー客で はないでしょうか。正規の料金で乗車するのであれば、のぞみに使用される700系や500系のシートの方がいい出来ですから。

出発です。9号車はモーターの付いている車両なので、インバーターがくぃーんくぃーんとうなる音を聞きながらです。この音、300系の登場当初はかなり音が大きく不快になる原因だったと記憶していますが、いつの間にかそんな声は聞かなくなりました。音が改善されたのか、他の電車もみんなインバータ駆動になって耳が音に慣れたのか、は判りません。

さて、早速シートバックのポケットに入っている雑誌WEDGEを読むことにします。グリーン車をチョイスすると、このWEDGEひととき、という雑誌がサービスとなります。買うとなるとWEDGEは1冊400円、ひとときは1冊500円するので合計900円です。 ぷらっとこだまの普通車プランとグリーン車プランの差額は 実際には1500円ですけど、この雑誌を堪能すればグリーン車と普通車の価格差はわずか600円です。座席のグレードや毛布のサービスまで考えたら差額なんてないも同然だと思います。

米原の手前で車窓が白くなりました。線路までは雪がないから大丈夫、と思っているうちに雪が厚化粧になってきます。ついには窓にぱらぱらと何かが当たりだしました。雪が降ってきてます。大丈夫かなあ。ちょっと不安になります。
このくらいの降りなら降雪対策が活きるはずなのでいきなり運行停止にはならないとは思います。ただ、降りが激しければ列車の遅れにつながる可能性はあります。後の予定には十分すぎるほどの余裕を持っていますけど、遅れて到着ってのはやっぱりやっかいなので避けたいところです。

米原到着です。駅近くには鉄道技術研究所のエリアがあって、500系のベースとなったWIN350などが保存されているのが車窓から見えます。一般公開はしていないみたいで、車窓から観察するしかないのが残念です。

さて米原でのぞみ退避で6分停車です。空いているならカメラを持ってホームをうろうろ、でもいいんですけど、今日は 駅長の周りだけ混んでいるのでシートでノンびりします。 進行方向右側、海側のシートなのでのぞみが本線を通過する時にがつんと衝撃が伝わります。

こだま号は普通車の場合、各駅で結構乗客の入れ替わりがあるので指定席でも雑然としていることが多いですけど、グリーン車は普通車と違い静かなものです。
今日みたいにぷらっとこだまのツアー客しかいないように見える時はひときわそうです。米原では乗降自体がないので車内はしーんとしています。発車ベルの音も、ドアが閉じる音も聞こえません。ゆっくりとホームを離れ、のぞみと同じ、400mの編成を本線へと戻して行きます。

300系のグリーン車にはオーディオサービスがあります。てことは多分500系にも700系にも装備されているものと思います。ひじ掛けにあるボタンを押しても反応がないので壊れてるのかな、と思ったらヘッドホンを差し込んだら自動的に起動するシステムのようです。いったんヘッドホンジャックを抜くとチャンネルやボリュームなどもきちんとリセットされるようで便利です。
ちなみにFMラジオがあれば普通車でもリスニング可能です。
駅長はこの手のサービスがあればイージーリスニング系のチャンネルがあれば聴くことが多いです。ゆったりとした時間が流れます。

昔は難所だった関ヶ原の勾配区間を新幹線はあっさりと越えていきます。在来線は勾配が厳しく(西側が低いです)、迂回路線を建設するような区間でしたけど、東海道新幹線と関ヶ原と言えばむしろ雪害のイメージが強くなりました。ただ、今日に限って言えば米原の手前の方が積雪があったようです。関ヶ原付近のエリアには雪はほとんどありませんでした。
車内販売嬢から調達したコーヒーをすすりながらWEDGEを読んでいたら岐阜羽島に到着です。

天気は回復した、というか雪雲の下を完全に抜けて、太陽が顔を出しました。今日は海側の座席なのでぽかぽかと日があたり暖かいです。
家族連れのお子様は昨今見ないくらい行儀がよく、静かで、褒めて上げたいくらいです。時折デジカメもシャッター音が聞こえるがそのくらいでした。もうすぐ名古屋です。

新大阪から名古屋までこだま号で70分くらいです。のぞみで移動しても10分程しか短縮できません。名阪間移動にはこだま車内に流れるのんびりとした空気は心地よくてちょうどいいと思います。

三河安城を出てしばらくすると右手に三河湾がちょっとだけ見えました。冬の低い太陽の光でキラキラ光ってなかなか綺麗です。キラキラ光った海はデジカメを構えた途端に手前の陸地に隠れてしまいました。

 

 

 

 

 

豊橋到着。ここで6分停車です。ここで弁当を調達、も少し考えました。時計を見るとちょうどいい時間です。ただ、豊橋は個人的に訪問回数の多い駅なので、違う駅の弁当がいいな、と欲を出してみる事にしました。

豊橋から浜松の間は景観のよいポイントがあるので個人的にお勧めです。弁天島付近、浜名湖と遠州灘の間の狭い区間が好きです。右手に海、左手に湖を高速で駆け抜けて行きます。山陽新幹線にわずかに残る0系が、この区間で撮影された写真を今も展示しています。

浜松でまたも6分停車です。この時間を利用して売店で弁当を調達してみましょう。ホームへ出ました。
やっぱり浜松と言えばうなぎ弁当です。じいっと見比べて、1200円のうなぎ弁当赤ワイン仕込みを調達してみました。
まだ発車まで少し時間があります。ホームを眺めてみます。浜松のホーム案内はまだLEDや液晶に更新されていない、いわゆるパタパタ式です。ソラリー式って言うらしいのは割と最近知りました。鉄道マニア同士でもパタパタ式で通じるみたいですから問題はないのですけど。

座席に戻って、早速弁当を開きます。

    
うなぎ弁当、赤ワインに漬け込んだのは身をさらに柔らかくするため、らしいです。どれどれ。
……うん、身がふわふわでなかなか美味。たれの味も結構深みがあっておいしいです。うなぎって実は余り好きではないのですけど、これだったらまた食べてもいいかなと思いました。一気に食べ切ります。

食べ終わったら眠くなりました。昨夜も0300まで起きてたんですよね(汗)素直に寝ることにします。こうやってプチ食っちゃ寝状態に浸れるのも鉄道の旅の醍醐味でしょう。家で食っちゃ寝したら太りますけど、鉄道の旅ならいやがおうでも全く歩かないでは済まされません。
シートを少しだけ倒して目を閉じました。掛川を過ぎて静岡の手前、だったと思います。

新富士でももちろん停車したはずですけど、全然覚えていません。三島で一瞬目が覚めました。目を閉じてみます。でもだんだん眠りが浅くなり、新丹那トンネルと思しき長いトンネルを走っている間にもう眠れないと思いました。
熱海でシートを戻して起き出します。喉が渇きました。コーヒーでも飲みたかったのですけど、残念ながら車内販売嬢はやってこなかったので手持ちのお茶を飲みました。

熱海は副本線のない駅なのですぐに発車です。次の小田原でまた6分停車です。余談ですが、熱海に駅は欲しかったけど待避線を設けることが出来なかったため三島駅が誕生するきっかけになったという話を聞いたことがあります。
また、米原と岐阜羽島の両駅が、駅の規模に比してホーム数が多いのは、関ヶ原の着雪を落とすために多数の編成を収納出来るように設計されているそうです。こびりついた雪が氷になって線路に落ちると跳ね返って床下機器を壊したりするそうですから困ったもんです。

沿線には急に住宅が目立ち始めました。もう都内への通勤圏です。SL-C860でのんびりと日誌を入力してたら新横浜到着です。下りホームには帰省客が列車を待つ長い列ができています。

品川到着の前にアナウンスがありました。通常のアナウンスに加えて、1〜3号車で東京まで行くお客様へ、とあります。何だろうと耳をそばだてます。
「ただいま、東京駅の1号車から3号車付近が大変混雑しており、歩きにくい状況です。4号車から前はまだ空いているのでそちらからの下車をお勧め致します」
だって。

状況はすぐに理解できました。のぞみ号の3両しかない自由席待ちでしょう。何も無理して自由席にする必要なかろうに、って思います。自由席が2両多いひかり号にする手だってあります。立ったまま人 混みで待ち続けるよりは、こだまに乗ってしまってもいいのになと思う駅長です。

品川から先はもうスピードが出せません。加速は併走する山手線の方がいいくらいです。東海道本線に沿って緩やかなカーブを抜けて行きます。

くぉーんと加速時と逆の音色がインバーターから聞こえてきたら駅が近いです。東京駅19番線ホームへ到着間近です。オルゴールが流れて終着のアナウンスが流れます。

ああ、確かに東京駅の一番端はものすごい人です。通勤電車でもないのにすごい人です。これは確かに下車するのも一苦労、でしょう。

ホームに降り立ちます。新大阪で撮影出来なかった先頭車を撮影します。折り返し列車はまたこだま号。新大阪まで一歩いっぽを戻って行きます。

もちろん駅長の旅は東京駅が目的地ではありません。ただ、在来線に乗り換えるにしてもいったん改札外に出ないといけません。新幹線専用口から出ます。座席指定のあった乗車票は駅員さんに渡しちゃいました。

在来線改札口をSuicaで入場しました。秋葉原に行くことにします。

……とまあ、こんな感じでぷらっとこだまエコノミープランを実践してみました。東京大阪の4時間はちょっと長く感じるかも知れませんが、人の少ない車内ってそれはそれで居心地がいいものです。

一度、こだま号の旅を試してみませんか?


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