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2013.02.15 Update
Photo: 京とれいん、デビュー! 嵐山行快速特急でお披露目。2011.5.82011年、阪急京都線に観光特急「京とれいん」が誕生しました。
目次
・車輌
・乗車記
◆ 京とれいんの成り立ち ◆
京都線の先代特急用である6300系が、定期運用から離脱したのが2010年初頭のことです。一部は4連化されて嵐山線での職を得ましたがそれ以外は廃車されると思われていました。実際、途中までは結構なハイペースで6300系は廃車されていたように記憶しています。
そんな時。京都線に観光特急を、という阪急電鉄からの発表が注目を集めます。何が使われるのだろう。阪急のことだから一般車にラッピングした程度では。いろいろな憶測がされましたが、2011年、6354Fが6連でアルナ車両から京とれいんとして出場しました。
車輛は外観こそ控えめなラッピングでしたが車内はリニューアルという枠を超えて生まれ変わっていました。
そして2011年3月19日、嵐山行の快速特急として京とれいんはデビューしました。1日1往復の運転期間を経て、5月14日、京都線の土日祝日ダイヤ改正で、1日4往復、梅田〜京都河原町間の快速特急として 定期列車としてデビューしました。◆ 運行日 とか 停車駅 ◆
上記の通り、2011年5月14日から、1日4往復、土日祝日ダイヤ日に快速特急として運転されます。
また、平日には貸し切り列車としての運転も構想されているようです。借り切ってみたいですね(笑)
茨木市高槻市長岡天神には停車しないので注意しましょう。
また、嵐山行の時は桂から上桂、松尾、嵐山と各駅に停車していました。★ 上り列車(梅田→河原町)ダイヤ
梅田 952 1132 1332 1532 十三 956 1136 1336 1536 淡路 1001 1141 1341 1541 桂 1027 1207 1407 1607 烏丸 1033 1213 1413 1613 河原町 1035 1215 1415 1615 ★ 下り列車(河原町→梅田)ダイヤ
河原町 1041 1241 1441 1641 烏丸 1043 1243 1443 1643 桂 1050 1250 1450 1649 淡路 1117 1317 1517 1717 十三 1122 1322 1522 1723 梅田 1125 1325 1525 1727 いずれも2015.2.14現在
なお、梅田発0952の前は正雀から回送されてくるようです。たぶん梅田着1727のあとはその逆だと思われます。
参考:2011.5.14時点のダイヤ。現在のダイヤのほうがわかりやすいですね。
梅田 952 1152 1352 1552 十三 956 1156 1356 1556 淡路 1001 1201 1401 1601 桂 1027 1227 1427 1627 烏丸 1033 1233 1433 1633 河原町 1035 1235 1435 1635
河原町 1101 1301 1501 1642 烏丸 1104 1304 1504 1644 桂 1110 1310 1510 1650 淡路 1136 1336 1536 1716 十三 1142 1342 1542 1723 梅田 1145 1345 1545 1727 ◆ 車輌 ◆
前述のとおり、6354Fが使用されています。
←梅田 河原町→
6354 6804 6904 6814 6914 6454 梅田方から1号車、j河原町よりが6号車と号車番号が振られています。車内の全座席に座席番号が設置されたのは、平日の貸切運用に対応してのことのようです。
なお、本編成のみが京とれいんを名乗ります。
このため、本編成が整備などで運用を外れる場合は、他の一般編成が快速特急運用に就くことになります。
実際に2015.1.17〜2.22まではラッピングを施した8313Fがこの運用に就きました。★ 外観
長く阪急のイメージリーダーを務めてきた、マルーンの車体にアイボリーの白ハチマキや、先頭車標識灯にまとった飾り帯など、6300系の基本スタイルはそのままに京都への旅に誘う金銀のラッピングが施されています。
京都側を向いて左側は金色の、右側は銀色のラッピングです。
Photo:十三 2011.4.30これは左側。金色です。(回送ですが)
右側は逆向き、嵐山行を撮影したこのページトップの写真を見てみてください。銀色。正確な時期は不明ですが、2011年の秋以降、営業列車は扇子をモチーフにしたヘッドマークが取り付けられています。
Photo:相川 2011.10.16★ 車内
6両を2両ずつにわけて、それぞれテーマに沿った車内デザインとなっています。
梅田方1,2号車は転換クロスシートで京唐草をモチーフに蘭の華散らしとし暖色系の2+2列のクロスシートです。配色で大幅にイメージが変わりましたが、日よけ用のよろい戸が健在であるなど、全盛期のイメージが強く残っています。また、シートのリネン部分(いや、麻じゃないのでリネンではないのだけど)は、原形の2座席まとめての横長のものから、各座席用に分割されたものにデザインが変更され、高級感が増加しています。
Photo 梅田 2011.6.19河原町方となる5,6号車もデザインは同じ京唐草をモチーフにしていますが、配色が麻の葉となり、寒色系でまとめられています。
Photo 梅田 2011.6.19また、この1,2,5,6号車のシートは現役時代の自動転換装置を残しているので、日によってはバッ…タン、という独特のタイミングでの一斉転換を見ることが出来ます。実施するかしないかについては車掌氏の考え次第のようですけど。
そして中間の3,4号車が最も話題を集めた京町屋風車輌です。取りあえず写真を。
Photo1:河原町 2011.5.15
Photo2:河原町 2011.5.15
Photo3:河原町 2011.5.15Photo1
仕切りドアこそないですが、ドア周りがデッキ扱いになりました。
デッキ周りもイメージが一新、とても落ち着いた雰囲気になっています。仕切りの向こうの座席にはテーブルがあるのが見えています。このテーブルも使いやすそうです。連結面の壁面には日本語英語韓国語中国語の京都の観光案内パンフレットが置かれています。Photo2
客室からデッキを見ます。観光案内パンフレットが見えます。Photo3
室内です。座席はあえて固定クロスとなりました。1,2,5,6号車が原形の2+2の転換クロスシートであるのに対し、3,4号車は2+1の配置(一部はさらに車椅子を考慮して1+1)となりました。
シートピッチはかなり広く取ってありますので向かい合って座ってもかなりゆったりしています。
シートは京町屋のイメージなのでたたみと座布団のイメージです。ちょっと固めですが小一時間ならすごく疲れるということもないと思います。高い仕切りが設けられて半個室の雰囲気になりました。
また、写真ではかなり見づらいですが最新のリニューアル車輌と同じく、カーテンは上から下ろすタイプになっています。天井のクーラーの冷風吹き出し口の基本デザインは以前と同じですが落ち着いた配色となりました。
◆ 乗車記 ◆
京都線に運転された臨時列車の撮影がてら、本番運用といえる梅田〜河原町の快速特急に乗ろうと、河原町まで足を延ばしました。
1日4本の河原町発の京とれいんのうち、狙ったのは1301発。1101は撮影に支障が出るほか、京都から大阪へ出る人の流れで混雑するかもしれません。1501と1642は京都からの帰り客で混雑するでしょう。河原町2号線でしばらく待っていたら、1235梅田からの上り京とれいんが到着しました。待っていた人の多くがカメラを向けます。
乗客の下車後いったん車内整備としてドアを閉じ ましたが、さほど長い時間でもなく再びドアが開きました。4号車の1列シート側に席を取ります。4号車は話題の町屋風インテリア車輌です。思い切って固定クロスとし、畳に座布団のイメージのシートになっています。実際に畳生地も使われてい て和の雰囲気です。1、2、5、6号車は2+2列のシートですが、3、4号車は1+2列のシート配置なので一人でもまあ気楽で すし、二人連れはそこで空気を作ることも可能ですね。固定クロスとはいえ、転換クロスシートの向かい合わせ状態よりもシートピッチが広く取ってあるので足下にも結構余裕があるのは とても良いと思います。
河原町での京とれいんの多くは到着から発車まで20分以上あるので、乗車してからの記念撮影や見学などに余裕があるのもいいですね。ただし、河原町発1101とこの1301以外は行楽からの帰り客が激増すると思われるので、そこまでの余裕はない かもしれません。この1301の京とれいんは乗って楽しむのに最適と思います。
車内は空席もちらほらのゆったりした感じです。
9300系の定期特急が出発直後の、1301に今も変わらないプルプルという少し低めのアラームでドアを閉じて出発します。
下り線に入ってすぐに進路を塞がれて入線出来ない特急とすれ違 いました。こちらも特急が前にいるので場内手前で最減速しました。烏丸での乗車はあまり多くありませんでした。これは定期特急が前にい ること、昼過ぎであること、さらに快速特急が通過する長岡天神や高槻市への客も結構いるって事が総合的に影響しているのでしょう。
車内アナウンスは自動化されています。なんとなく新鮮です。日本語のほかに英語でも流れました。自動放送自体今はもう珍しくもないし、阪急電車でも大阪地下鉄 堺筋線で乗れば自動放送なのですが、6300系でそれはやっぱり目新しく感じます。
西院を通過するとほどなく上り勾配地上に出ます。
桂到着時は英語だけではなく中国語韓国語でも放送が流れました。桂到着時は嵐山線ホームと車庫をウォッチングします。さがのヘッドマークをつけた8300系は夕方まで嵐山線内で普通運用のようです。 本日運転された天下茶屋からの直通特急に使われたはずの66系は姿が見えませんでした。
桂を出ると、次は淡路まで停まりません。停車駅アナウンスの後に嵐山についての観光案内が入りました。京都から帰りの下り列車で放送しても、とも 少し思 いましたが河原町方面から帰る人へ次は嵐山へアピールするのも大事なことなのでしょう。そういう意味では河原町へ行く京とれいんだけではなく、嵐山へ行く京とれいんが定期的に走っていてもいいと思います。
本線を疾走する6300系のモーター音は聞き慣れたもので心地いいです。
6300系には4連化され嵐山線内で活躍する仲間もいます。京とれいんとして本線を全開で疾走するこの車輛とどちらがこの先の寿命が長いかは、今は判らないけれど、末長く走り続けてほしい です。6300系は本線を疾駆するために生まれた車輛なのですから。ただ、こうなると一足早く解体された足回りは7300系と同等の6330Fが存在してないことが悔やまれます。6330Fは高槻市駅の高架工事のために特急の必要編成が増えたために増備されました。当時製造中だった7300系のシステムを足回りに採用しているため、残すならこの編成を残せばいいのに、と思っていましたがあっさり解体されてしまったとの報を受けてがっくりしたことを覚えています。
この編成が残っていれば8連の京とれいんを構成して現行ダイヤの足並みで運用することも出来たと思います。あ、そういえばトップナンバー6350Fがまだ残って ますね。ここから中間電動車2両を抜き取れば8連を組むことも出来そうです。でも、京とれいんが発着する、河原町駅2号線が7連ホームなの が最後までネックになりそうですね。新幹線と併走する大山崎で減速しました。おそらく高槻市の待避線に入る準急が前を塞ぎ、定期特急も減速させられているのだろうと推測します。高槻市ホームを全盛期のように全開で通過、と思ったらそうはならなかったのはちょっと残念 です。
って高槻市には退避列車がいませんでした。てことは特急の停車が延びたのかも。
茨木市手前でまたも減速します。通過した直後全開で加速に入りました。恐らく前を走る普通が退避線に入って進路が空いたのでしょう。
淡路でかなりの乗客が下車となりました。千里線乗り換えでしょうか。入れ替わりで結構な乗車があります。向かいには家族連れのうち子供が一人 座りました。この家族も十三で降りて行きました。
十三を出発、新淀川橋梁を渡ればぷちスペシャリティなミニトリップも間もなく終わりです。
1345梅田駅3号線に到着します。待ち構えていた客と、物珍しさから寄ってくる客、そして京とれいんを堪能した下車客でホームはごった返します。阪急としては非常に革新的なスタイルで登場した京とれいん。古い車輌ではあるけれど、それを美しく長く使うのが阪急の美点でもあります。そして、普段ほとんどなじみがない京都線であっても、子供のころから「絵本に出て来る阪急電車」はこの6300系でした。諸事情からの引退はさびしかったけどこうやって蘇ってくれました。末永く活躍することを期待 したいです。また、次の京とれいん、または次の京とれいん以外の一手につながる何かを生み出してくれればと思います。
そんなことを考えて梅田駅ホームを後にしました。=おまけ=
初めて京とれいんを撮影に出かけてまんまとかぶられた1枚。どうぞ。
更新履歴
2015.02.15 運転ダイヤ修正。併せて快速特急代走の8313Fを追加。
2013.03.17 ヘッドマーク付きの写真を追加
2011.07.17 転換クロスシート車の写真追加
2011.05.29 ページ公開
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